タンニン
創業から100年以上、タンニン販売では日本でトップシェアを誇ります。さまざまなタイプのタンニンを在庫販売しております。
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「植物タンニン」とは、どういったものなのでしょうか?私たちの生活の中に溢れている植物タンニンについてご説明します。
植物タンニンとは、植物の中に含まれるポリフェノール化合物の一種のことです。植物組織の液胞の中に、溶液として存在しています。 原形質を失った古い細胞では、細胞壁に吸収されてしまう成分です。 様々な分野で活躍する成分で、皮革工業では「タンニン」、木材工業では「リグニン」、食品・医薬・化粧品の分野では「タンニン酸」、「カテキン」、「フラボノイド」、「ポリフェノール」と呼ばれています。
植物タンニンには、植物の木質部、樹皮、葉、小枝、実、莢(さや)、根などにあり、その植物が、動物や昆虫などによって傷つけられることを防ぐ役割を持っています。果実の部分にも含まれますが、熟していくにつれて含有量が少なくなっていく点が特徴です。 また、虫などの影響を受けた、虫嬰(ちゅうえい)と呼ばれる部分にも多く含まれます。 植物タンニンは、含まれる部位によって性質が異なる成分です。そのため現在では、150種類以上に区分されていると言われています。
植物タンニンは、タンパク質に作用してゼラチン溶液を沈殿させる性質、鉄・銅・鉛・クロームなど多くの金属や重金属の塩と反応して沈殿物を生ずる性質を持っています。 また、鉄塩と反応した場合には、青黒色・緑黒色を呈し、鉄の表面に酸化皮膜を作る点が特徴です。 植物タンニンは複雑な有機質の構造をした、非結晶質のコロイド物質だとされていますが、大きな分子で分子量が高く、300~2,000、またはそれ以上の分子を含んでいる場合もあります。
昔、森の中の水溜りに、動物の死骸が漬かっていたことがありました。その死骸の肉はすでに腐敗していましたが、皮だけは、腐らずに残っていたと言います。何故、このような現象が起こったのでしょうか。 その原因は、一種の植物タンニン鞣しだと考えられます。 それまで経験的に行われていた皮の鞣しは、19世紀のイギリスで実際に植物からタンニンを抽出して加工したことから始まったとされています。当時はオークからタンニンを抽出していましたが、タンニンの濃度が低く、抽出に時間がかかる点が問題だとされていました。 そこで、よりタンニン分を多く含んだ植物を求めた結果、様々な植物にタンニンが含まれていることがわかったのです。 今日、様々な種類のタンニンを輸出することができているのには、こうした背景があったと言われています。
イギリスでは古くから、ビールやワインなどの樽を作るための素材として、「オーク」を利用していました。オークで作った樽でビールやワインなどに貯蔵すると、お酒の透明感が増し、味も良くなるとされていたからです。 これらの効果は、実は、オークから出たタンニンがビールやワインの滓を沈殿させて、渋味を引き出したことで起こったと考えられます。 イギリスの人々が経験的に行っていた貯蔵方法から、皮の鞣し以外のタンニンの利用方法が見つかったのです。 このようにタンニンは、鞣しだけでなく、様々な分野で活用されています。
皮革の鞣し用に用いられることが多い「植物タンニン」ですが、他の業界では、「ポリフェノール」や「フラバノール」などといった名前で親しまれています。
植物タンニン剤は「ポリフェノール」として、天然皮革の鞣し以外にも、次のような分野で利用されています。